
「先生」にとって、自分自身を知っておくことは、本当に大切になります。特に、自宅教室の「先生業」はそれが顕著に表れます。
なぜなら、教室業において、
あなた先生 = 商品そのもの
になるからです。
ん?なんのこっちゃ??ですね。
「先生」としてのブランド作り
今は契約等でどうなっているのかは分かりませんが、
こんな噂話を昔はよく聞きませんでしたか?
カルチャースクールで講師をしていた先生が、
自宅で教室を開くので辞めたら、
生徒さんもその先生についていって、
カルチャーを辞めちゃった。
お気に入りの商品をずっと買い続けるように、
人(先生)に人(生徒さん)がつくのです。
先生の実力・人柄はもちろん、
レッスンにどんな思い・願いを込めているか
生徒さんとどう関わろうとしているのか―
生徒さんはそんな「想い」に共感できるか―
「先生からずっと学びたい!あこがれです!」
例えるなら、
「このブランドのバック大好き!ここしか買いません。」
そのブランドにはそう言わせる「何か」があるのですね。
それは、そのブランドの企業としての姿勢・
商品への想いかもしれない。
技術かもしれないし歴史かもしれない。etcetc
それが「強み」となって顧客に絶大なる支持を得ている。
ブランド商品と同じで、
先生にとって「自分は何者か」を明確にすることは
自分自身を知る=想い・売り・特徴を伝えられる
=他教室との違いを明確にできる
という、経営上で一番難しくかつ肝である部分ができる、
ということなのです。
ここは本当に大切です!
開校してからも、ず~~~と考え続ける成功ポイントですからね!!
ここを知らずば、前田のように苦しみますよ(笑)
ブランドとは?
とはいえ、こういう「ブランド」とか
「ブランディング」っていう言葉がけっこう曲者で、
なんとなく分かったようなわからないようなまま
使ってしまうきらいがあります。
こういうとき前田は
「そもそも?」を使います。
「そもそもブランドってなんだ?」
由来や語源を調べるのですね。
「ブランド」の由来は、
——————————————
昔々、王様や貴族の家畜を飼っていた牧場主が、
どの牛が、どの貴族や王様のものであるか、
はっきりと区別し明確にするために
「焼き印」を押した
——————————————
ということからくるそうです。
ビジネスの教科書風に難しく言うと、
——————————————————-
名前・用語・サイン・シンボルあるいはその組み合わせで、
売り手の商品を競争者から区別する目的でつけられたもの
——————————————————-
ということになります。
つまり
————————————–
「ブランドされて=烙印を押されて、
他とはっきりと区別されている」こと
————————————–
を意味します。
またある本では、ブランドとは
「記憶に烙印を押された状態」
と書かれていました。
記憶に強烈な烙印を押してほしいのは、
お客さまに、つまり生徒さんの記憶に、ですね。
簡単に言えば「○○といえば、あなた教室!」と、
生徒さんや地域の人々にすぐ思いだしてもらえるような
烙印を押す、ということです。
ブランディングとは
ではブランディングとは?
ing がついてますので、現在進行形、
「今まさに烙印が押されている最中」
といえば分かりやすいですね。
つまり、日々の行動がブランディングにつながるのです。
生徒さんの頭の中で、
・どう思われたいのか?
・どんなふうに記憶に烙印を押されたいのか?
これらを意識した毎日の取り組みが大切になる、ということです。
つまり、「ブランド」とは、
「日々の絶えまない努力の結果として築き上げていくもの」
といえます。
そして築き上げたブランドを、
生徒さんとの’お約束’として日々守り、
さらにより良く改善していくもの、なのです。
ブランドの機能
一般に、ブランドを築く戦略にあたっての目的は2つ挙げられます。
1)ブランドを設定することによってイメージを高める
2)ブランド・ロイヤリティを確立する
簡単に言えば、
「良いイメージを持ってもらい、顧客離れを防ぐ」
ということです。
お客様にそのブランドに対する強い愛顧、
つまり「忠誠心」を持っていただく。
それが収益向上の源泉になる、という考え方です。
これをブランド・エクイティ(ブランド資産)といいます。
さらに、
・ブランドの知名度
・ブランドに対する質的評価
・ブランドイメージやブランドからの連想 etc
もブランド・エクイティの構成要素となります。
で、なぜこれらが「収益向上の源泉」になるのかというと、
・価格競争を回避して、高価格で販売することができる。
・他社ブランドに対する競争上の優位性が確保される。etc
が挙げられます。
ちょっと難しい言い回しが続きましたので(笑)、
自宅教室に即して言い換えると、、、
・あなた教室が地域で知れ渡り、名の通った教室である。
・レッスンの質がよく、あなた先生の評判もよい
・「あなた教室」と聞くと、とても良さそうな教室、
というイメージがある
・少し位レッスン料が高くても、気にならない
・教室を探すとき、まずあなた教室を筆頭に頭に思い浮かべる
etcetc
ここまで来るには、本当に前述の’日々の努力’の積み重ねがモノを言いますよね。
その他のブランド機能
一般に、他にもいくつかの機能があるので、簡単に述べておきます。
◆出所表示機能
製品のメーカーや流通業者の識別ができる。
消費者がお気に入りなどの特定製品の選択容易になる。
◆品質表示機能
製品の品質・価値などが判断できる
消費者の品質判定基準が確立される
◆宣伝広告機能
消費者のイメージや評判を向上させる。
例えば、あなた教室で新しいイベントやレッスンを開催するとしても、
マルシェ等何かのイベントに参加するとしても、
・よそと違って、はっきりと認知されている
・あそこの商品・サービスなら大丈夫!と思われている
・人に紹介しても心配・問題なし!と思われている
・レッスン、作品の質がよいのが分かりきっているので安心
・目指すところが高いので、応援している教室の一つ
etcetc
などと、ブランドがあることで、ほかの教室さんよりも優位に立てるのです。
参考文献:
『ブランド・エクイティ戦略 ( Managing Brand Equity ) 』
デービッド・A・アーカー(David A. Aaker)1991年
モダンブランディングの父と呼ばれる著者。
ブランド化を図るワーク
ということで、さあ、ワークです。
あなたも考えてくださいね!
上記のブランド・エクイティやブランド機能を参考に
Q1.見込客・生徒さんにどう記憶に烙印を押してもらいたいのか?
Q2.上記のために、日々どんな取り組みをするのか?
さあ、どうぞ!!
終わりに
前田は個人事業主歴28年です。
とにかくいろいろなことがありました。
自分を見失い、自信を無くしたことも数知れず(笑)
そこから出た結論とは!
・・・
個人事業主は、まず「自分ありき」です。
結局のところ
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仕事を通していかに自分を表現するか?
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だと思っています。
そのために、どれくらい深く自分を理解しているか?
ということが本当に大切になります。
それを手助けしてくれる「ツール」が
「自己棚卸し」です。
で、起業時の自己棚卸しの大切なところは、
1)自分のことを理解し、それを仕事にどう活かすか
2)起業で何を実現したいのか、目的をはっきりさせる
3)やりたいことと、自分のスキルにギャップを作らない
でしたね。
1)によって、自分の今ある資源を洗いだし、強みを知る。
2)によって、どんな教室を開きたいか、方向性を持つ
3)によって、「今できること」に集中する
これらは、難しく言うと、
「教室開校・次ステージの実現性を見極める」
ということです。
できもしないことを考えていないか?
ということですね、前田のように(笑)
ですので、常にご自身を振り返り、
見つめる習慣を付けましょうね!
【自宅教室SMP ひとことアドバイス No74】
※ブログ本編と必ずしも内容が一致しているわけではありません。
自分自身にどこまでこだわれるか?
自分のやっていることの、どんな細部にまで気を配れるか?
どこまで基準高く、物事を捉えようとしているのか?
このこだわりを目の当たりに感じると、
生徒さんは驚き感嘆します。
この人にはかなわない!すごい!
ぜひ学びたい!
そう思われるような、
生きる姿勢
学ぶ姿勢
一人でも多くの人に、○○の良さを伝えたい!
生徒さんに、理想の人生を送ってもらいたい!
幸せを感じてほしい!!
それには、あなたがお手本になることです。
作品のお手本であり、先生として、人としてお手本であり続ける。
こんな人間で在りたい!
このような人生を送りたい!
自宅教室・レッスンとは、あなたの生き様そのものです。
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