もう10年ほど前になるので、今では新しい知見がたくさんあるでしょうけれど、
何かの参考になれば、と思い、記事にさせて頂きますね。
当時発行していたメルマガから抜粋です。
指導上の悩み
ピアノの先生のお悩みです。
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発達障害(またはその疑いがある)生徒さんに教えています。
考えられるあらゆることをしてきたが、
どうも読譜が定着しない。
親が熱心でピアノ経験者のため、覚えこませて、
どうにか弾いている状態。
単音読み(こちらがヒントを与えてようやく)がやっとで、
いったん覚えたと思っても、次に聞いたときには答えられない、
といった状態でどうも定着しないようです。
音程の2度、3度だけでもいいから理解できると、
ピアノが続けやすくなると思いますし、
本人もここが理解できるともっと楽しくなると思います。
私がやっていることが正しいことなのか、
最近、自信がなくなってきました。
みなさん、アドバイスお願いいたします。
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この、発達障害(学習障害)の生徒さんに
どう指導していったらよいのか、
というお悩みを紹介したところ、
2名の方からご回答いただきました!
ありがとうございます!
許可を得て、ここに公開いたしますね。
教員経験のある先生より
教員経験があるので少し知識はあるつもりです。
発達障害にも種類がありますよね。
今回の場合、楽譜が覚えられない、読めないということは
学習障害でしょうか?
時々とんでもないおかしなことを言う場合はアスペルガー症候群かも。
いずれにしても、障害であることには変わりませんので、
とにかく否定的な言葉や態度はとらず、長い目で見てあげてください。
その子は覚えたくても覚えられないのです。
苦しいのは教師ではなくその子なのです。
私が教員をやっていた頃は、そういう子達が覚えられない原因は
教える側にあるといつも考えていました。
では具体的に何をしたらよいのか。
例えばですが…
・譜面を大きくしてあげる。それも一つだけなどかなり限定して。
・大きな譜面を見ながら音階で歌う。
・♪の玉を他の絵にしてみる。すべての音階を同じ絵でやるのか、
それぞれ違う絵でやるのかは反応を見てください。
・♪を書いた紙を貼った籠を用意して、
音階名の書いたボールを正しい場所に入れる。
・目移りするような物を片付ける。
発達障害疑いの子の親御さんの大半が
「自分の子が障害なはずない」と思われるので、
上記のようなことを行うのに違和感を与えてしまうかもしれませんが、
とにかく色々試してみてください。
最後に、教師として学校に勤めていた者から考えると、
大勢の中にいる発達障害の子を見るのはとても大変です。
発達障害が原因で回りからバカにされて
いじめられてしまうケースも多々あります。
だからマンツーマンで指導できることは先生にとって、
とても幸せなことだと思います。
もちろんお子さんも幸せだと思います!
ぜひ長い目で、そしてその子に合った指導を見つけてあげてください!
そして良いところをたくさん誉めてあげてください!
以上です。
参考になるかわかりませんが、
わかることだけ書かせていただきました。
(ギター教室 男性)
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いつもメルマガを興味深く読んでおります。
私もかつて自閉症や学習障害の子どもを教えておりました。
私の場合は読譜のトレーニングは長い目でみるようにし、
その分それぞれの秀でているところに
特化したレッスンをするようにしていました。
音感のいい子には即興や伴奏付けなどを教え
読譜にとらわれないようにしていました。
自分で作った曲を書くように持っていったところ
徐々に読めるようになった子もいました。
私自身試行錯誤しながら様々な生徒に向き合っています。
これからも共に頑張っていきましょう。
(女性)
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前田も、知り合いのお子さんや、
お好み焼き屋のお客さんで障害を持つ人と接しているので
他人事ではありません。
なるほどなあ~、とたいへん参考になりました。
ありがとうございます!
追記
発達障害の生徒さんに関するお悩みをもつ先生へ、
コメントをお寄せくださってありがとうございました!
お礼のメールが届いておりますので、掲載いたします!
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早速、読者さまからのご返事を
いただき、本当にうれしい限りです。
どうもありがとうございます。
ぜひぜひ皆様のご意見、今後の
指導の参考にさせていただきたいと思います。
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Mさん、Kさん、ありがとうございました!
Yさん、大丈夫です。
自信を持って取り組んでくださいね!
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